不在通知

不在通知の中に昔の記憶


私が知らない私の記憶


一通の手紙


終わりかけの映画


よくわからないしりとり


初めて見た死体


遺影の中には


一緒にかけがえのない時間を過ごした


あなたがいた


涙の不在通知


20になった時


あなたからの手紙


二人で母親の帰りを待ちながら


最後から二番目の文字でしりとりしようと


小さい頭をひねって考えた


あなたの優しさ


あなたの声


あなたの伝えたかったこと


いつ死ぬかわからないから


今日を大事に大事に生きなさいって


あなたは私に身をもって教えてくれたの


本当に死ななくても良いのに


私は不在通知を受け取って


明日も続いていくと思う人生を楽しむ


今日は何が起こるかなと


ワクワクしながら


今日はあなたと同じ夢を見たい