件名なし

結局最後は

 

いつも通りに仕事を終えて

 

電車に揺られて帰路につく

 

デパートから出てくる子供の甲高い声を聞いて

 

我が子の幼き姿と重ねる

 

いつから一緒に出歩かなくなったのだろうか

 

またあの時と同じ笑顔を見せてくれるだろうか

 

最期を迎えるとき

 

俺がつくった小さな世界に住む

 

あの連中たちが

 

ちょっと震えるくらい悲しんでいたら

 

俺の人生も悪くない