結局最後は いつも通りに仕事を終えて 電車に揺られて帰路につく デパートから出てくる子供の甲高い声を聞いて 我が子の幼き姿と重ねる いつから一緒に出歩かなくなったのだろうか またあの時と同じ笑顔を見せてくれるだろうか 最期を迎えるとき 俺がつくっ…

日によって与えられるものが違うらしい 僕たちはその与えられたスキルで 1日を過ごす 積み重ねたスキルが次の日に消えちゃうことはないけど 与えられる量は日によって違うらしい 今日は文章をたくさん綴りたい日だ 家に帰ったらまた考えが変わっているかもし…

目的地を探している 最短距離は高速を使うので高くつく 下道を使うといつ辿り着けるかわからない 疲れたときは車から降りて そのまま海に行って風を感じたりして そうしているうちに ここが終着点じゃないかと思うときがくる ボロボロになった車に別れを告げ…

限りがあるから辛いことも乗り越えられる 古びた作品も いつか日の目を浴びることを信じて いまを描き続けよう これからは敵よりたくさんの味方に会える くすぶって嘆いていた灰色の日々は 後から色を足したら良いだけだ 真っ白い紙が真っ黒になって どうし…

ぞろぞろと蟻の行進 黒い粒たちが駅やらショッピングモールやらに消えて行く 上から見たらただの黒い固まりなのに なんでそんなに張り合う必要がある！ 我々は宇宙人だ 地球は征服しない もっと平和な星が他にいっぱいあるから

インスタのフォロワーが100人になったら個展しようかな どんなちっさい会場でもそれは個展なのだ 100人っていうのは踏ん切りをつけるのに良い数字だからで このモヤモヤな気持ちのまま いつまでも宙に浮いた感じでは なんだか本当の自分と対峙していない気が…

嘘をつくと弱くなる だけど物事を円滑にするときに 嘘は便利だったりする でもその時は苦しい だから嘘をつかなくても済むように 日頃から正直者でいられるようにしよう

ぐるぐると 世界は回るのに 私たちは取り残されたみたいだ 夢と現実を見せられて 苦しいと小さく叫んでも その声は1m先で沈んでしまう それでもあなたに会いたいから 夢の中からいつか誘いに来るね

会いたい人がいます いつもその人のことばかり思い描きます ただその人と 結婚して子どもをつくって 一緒に家庭を築くことはできないのです ただその人が幸せになってほしいと願いながら 自分はオーソドックスな幸せを求めて生きるのです でも二人が出会えて…

突然の腹痛に襲われた女性は バス停の並びでうずくまった 周囲の人が心配そうに彼女を見つめている 女性はお腹を抑えながら 頭の中では冷静に 鈴虫に生まれ変わったようだと 面白くない冗談を思いつく しばらく動けないでいると いつも乗るバスが今日も時間…