曇りがちな真ん中で

クラスの人気者は


そのまま


社会の人気者になるわけじゃない


イケメンイケメンというが


心は容姿に関係ない


温かい心


広い心を


持ちたい


けちょんけちょんに言い負かされて


もう震え上がって


めげそうな時


あなたと


あなたと


あなたと


好きな人の顔を思い出す


この世界の何分の1も知らずに


みんないなくなるんだから


せめて誰かの幸せを願って生きたい


この世界にいる何億という人の中で


出会えてくれて


大切にしてくれてありがとう


曇りがちに真ん中を歩いてたけど


今度からは堂々と胸を張って歩ける


そうしてお日様が顔を出した

君が無力なら

君が無力なら


僕は君の背中をそっとさする


目に見えないけど


君には翼が生えている


ゆっくりここで休めば良い


陽だまりの中で


二人まどろんで


明日のことなんて考えない


今だけを感じる


足りないと嘆いていても


何も生まれないから


君は君が


翼を広げられる場所で


遠くの空を目指せば良い



気持ち悪いは誰かに言う言葉じゃない

気持ち悪いと言われた


生まれた状況も育った環境も違うのに


周りと比較したら醜いからと


主観でしか物事を見れない君


醜いのは己自身で


気持ち悪いのも


自分の心が気持ち悪いからなのに


大人になっても気づけない


死ぬときは魂しか持っていけないと聞いた


だから見た目とか容姿とかいくら端麗でも


あの世には持ってけないんだ


災難に見舞われた時の人の温かさこそ身にしみるものはない


心は人を作る


まあるい心でいたいものだ




人生に無駄なものはない

人生に無駄なものはない


戦争も差別も犠牲も


すべて必要なもの


輝かしい人生を演出するために


捨て駒みたいに扱われる人々


それもすべて必要なもの


役者は揃った


早く物語を始めよう


主役はにかっと笑って


死んだ目をした私達を急かす


さあ始めよう


いやもう始まっている


人生に無駄なものはない


無駄なものそれは


一体誰のもの?

死というものは


身近にあってないものだ


明日も明後日ものうのうと私は生きる


大病もせず


100円のパンに喜んだと思ったら


周りのくだらない悪口に辟易し


才能で食っている人々が心底羨ましくて


明日はスターになれるかも


なんて夢見ながら寝床に入る


コンビニのおにぎりに入った毒のような薬


まがい物の美人より


不恰好な優しさが良い


世の中捨てたもんじゃないよと


誰かが言えば


どこからか銃声が鳴り響くかもしれない


それは地球が新しい星になる合図で


その星の核にいるのは


モラルのない世界に


死んでいく苦労人なのかもしれない





だよね

あの子のこと嫌いなの


誰かの同意が欲しくて


大して仲良くないあなたに喋りかけた


だけど猛烈に批判されてびっくりした


私の方が断然


スクールカーストでは上なのに


後のことを考えても


どうしてそんな態度が取れるのか不思議だった


私が嫌いなあの子は


いつのまにかクラスからいなくなった


もっと受験に強い都会の学校に行ったとか


親の転勤で海外に行ったとか


出て行ってからもあの子はみんなの憧れで


本当は誰のことも好きじゃなかったっていう


彼女の本音だけ残して


退屈な授業は続いていった


窓際の席に座りながら


校庭を覗き込んで


先生が忘れ物でもしたのか


生徒たちがダラダラとしながら


時間を持て余してる中で


凛とただずんでいるあなたを見つけた


私はあなたのだよね、が聞きたくって


話しかけた自分が恥ずかしくかった


あなたが言ったことを覚えている


あの子に嫉妬してるあなたは


自分の弱さに気づくべきよと


それから私はあの子みたいにできなくても


一生懸命毎日を過ごした


ちょっとずつ上がっていった成績と


なんの夢もなかった将来に


素敵な目標ができた


そうして次の次の春が来たとき


前を歩いているあなたを偶然見つけて


私はあなたに少しだけ近づけた気がした