売れないバンドマン

売れないバンドマンは

 

でっかい夢を持っている

 

売れないバンドマンは

 

周囲に反発しながら生きている

 

今は売れてないけど

 

いつかビックになって

 

オシャレしてかわいい女の子達と遊んで

 

これがロッカーだぜって

 

周りに知らしめたい

 

売れないバンドマンは

 

年とも戦う

 

自分のビジュアルも気になりだす

 

若いバンドの台頭もビビってる

 

俺以下のブサイクバンドばかり出てきたら良いと願う

 

売れないバンドマンは

 

酒に酔って家に帰る

 

デビュー作を手に取り

 

めちゃくちゃな音だけど良い曲だななんて自画自賛する

 

テーブルには公共料金だとか税金だとかのくだらねえ未納通知の山

 

仲間のやつにはサラ金に借金してる奴もざらにいるから

 

こんなの可愛いもんだとあざ笑う

 

シャワーを浴びながら

 

なんで俺たちは売れねえんだろとボヤく

 

もうバンドを結成して10年近い

 

日本の音楽業界は錆びたバンドなんて見てられないのか

 

俺たちは派手な衣装とポンポン持って

 

踊って歌えば笑えるのか

 

なんでも歌詞にしてきたから

 

いつかそんな歌も書いたかもしれない

 

ただ腐っても俺は歌いたいんだ

 

だから売れてるバンドになれるよう

 

俺は仲間と夢を追うぜ