私と私
私は私に話しかける
私は答える
この世には二通りの人生があると
喜びに満ち溢れて死ぬ人生と
生きることに疲れ果てて絶える人生
ただどちらも立派に生きていると
良い悪いの判断は他人にはできない
それを手本だとか間違った生き方なんて
当人が納得していれば良いのだと
私は私に話しかける
幸と不幸の繰り返しの中で
一つの棒にしがみついているように
自分を貫き通すことが
難しい瞬間があると
私は私に言う
自我とはある時必要になくなってくる
それはもともと私自身であり
外に出るものでもない
最初から私は私なのだからと