操り人

東京の路地裏

 

操り人が集まる

 

赤い提灯が彼らの癒し

 

解放されるのはその一瞬だけだ

 

操り人は家族のためだと皆口を開く

 

上司に怒鳴られ後輩には疎まれ

 

休みもなく体力は随分落ちてきた

 

娘には長らく無視され

 

実家の母もここ最近調子が悪い

 

操り人はいつだって操られている

 

それが自作自演だと気づく時には

 

もうこの世にいない

 

なににも感謝できずに

 

つまみのタコにでもなって好きなだけ寝ていたいだとほざきながら

 

明日も灰色のスーツに体をつける