もうだなんて

もうだなんて言わないで


もう分かったから


もういいから


もう話すことないから


もうが寂しい言葉を引き寄せていく


もう もう もう


牛じゃないんだからと


笑い飛ばせないくらいの本気モードで


彼女は小さな怒りを積み重ねていく


喜びはほんの一瞬で


良かれと思ってプレゼントを買ったら


無駄遣いと叱られる


そもそも男と女で脳が違うんだからしょうがない


そして現代日本では男が折れる方が断然良い


もう一緒にいられないと


彼女に言われないように


僕は彼女の顔色を伺いながら


もうが出たときは


心の中でこっそり微笑みながら


彼女と歩んでいく