2017-10-20 朝 朝早く起きた もしここが森なら 私はウォーキングシューズを履いて 散歩に出かけるだろう 木々たちが美しく刻む生命線に 終始うっとりとしながら 僕はまだコンパスは捨てたくないのさと かすかな川音を頼りに北へと進む 昔の汚い思い出とか 昨日彼女に言われて 胸に突き刺さった一言が 少しずつ溶け出していくのを感じる 川の水を手ですくい 口にそっと近づけると 自分だけが唯一 この世界の営みを知ったみたいで それに小さく満足して 僕は軋んだ体を持ち上げる