ハロー、ワーク
こんにちは、仕事
と言って私は去っていく
あなたのピシッとしめたネクタイも
夏なのに黒いジャケットを身につけているのも
労働者の証
世の中にはいろんなワークがある
作業着にエプロン姿にラフな格好の人も
グッバイ、ワーク
いつかそんな時が来ると良いな
浮遊
意識を浮遊させて
世界大陸をめぐる
何人なんて関係ない
凶悪な犯罪も
信じられない奇跡も起こる
この世界で
僕は浮遊することで
中立の立場でこの世に居られる
そして
好きなところに行って
存分に遊びきって
自分の存在に
恥っけなく感動した時
僕は元の巣に帰るんだ
手には見えない拳銃
手に見えない拳銃を持っている
全く話を聞こうともしなかったあいつに振りかざす
見えない拳銃は引き金を引くと
赤色の炎で
あいつの体を飲み込もうとする
ただあいつは素知らぬ顔してあしらう
この拳銃はまだまだ性能が追いついてないみたいだ
見えない拳銃を河川敷でも捨てて
もう人を傷つけたくないと思ったこともあったが
そいつは気付いたら手元にあるんだ
お金
あまりお金と自分の作品を
絡ませたくないのである
だけど生活費はかかってるわけで
自分でできる限りどうにかしたいのである
それからゆとりが生まれると思うのである
これから
いろんな人と出会い
交流していきたい
私は自分で稼いだお金を
人様が私に差し出してくれたお金を
大事に大事に使いたい
私と私
私は私に話しかける
私は答える
この世には二通りの人生があると
喜びに満ち溢れて死ぬ人生と
生きることに疲れ果てて絶える人生
ただどちらも立派に生きていると
良い悪いの判断は他人にはできない
それを手本だとか間違った生き方なんて
当人が納得していれば良いのだと
私は私に話しかける
幸と不幸の繰り返しの中で
一つの棒にしがみついているように
自分を貫き通すことが
難しい瞬間があると
私は私に言う
自我とはある時必要になくなってくる
それはもともと私自身であり
外に出るものでもない
最初から私は私なのだからと